こんにちは!三和デンタルの広田です。
朝夕の寒気が身にしみる時節となりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
個人的にこの時期は健康診断の季節だと思っており、検診日に合わせて身体づくりに励んでおります。
(皆さんはマネしないでください。)
さて、先日患者様からこんなお電話がありました。
「私、入れ歯なんですけど、こんど健康診断で・・・。レントゲンやMRIで検査することになったら、その前に入れ歯は外さないといけないんですか?」
・・・という事で、今回のテーマはレントゲンやMRIの検査時に、入れ歯は外すべきか、外さないのかについてです。
まず、結論から申し上げますと、金属の製品は入れ歯だけに限らず、外したほうが良いです。
そもそもレントゲンを撮る時に使用されるX線は、金属を通すことができず、正確な検査ができなくなる可能性があります。
せっかくレントゲン撮影しても、金属の製品や、プラスチック製品があるとそれ自体も骨や臓器と一緒に映り込んでしまいます。
そこで、正確な診断をする事が難しくなってしまう為、極力外せるものは外しましょう。
次にMRI検査についてです。
そもそもMRIは磁石を高速で回転させ、強力な磁場を作ります。そこへ、寝た状態で人が入り、人体の中にある水素分子を解析して画像を映し出していきます。
よって、身につけているものに磁気に反応する金属の製品があると、画像が乱れてしまい、正確な診断がしづらくなってしまうのです。
それだけでなく、MRIは強力な磁気を帯びている為、磁気と引き合う性質の金属(鉄、ニッケル、ステンレスなど)は凶器になります。
想像しづらいかもしれませんが、実際にハサミや車椅子、点滴用のスタンドなどが磁気に反応し、機器との間に患者さんが挟まれる事故が発生しています。また、つい先日(2021年10月には)、酸素ボンベと機器との間に患者さんが挟まれ死亡するケースも発生しました。
多くの方はさほど大きな影響がでないと思っているかもしれませんが、小さな工具1つが張り付いただけでも磁気の修理に数百万円かかる程の精密機器です。
安全に検査を受けるためにも、そして正確な診断を受けるためにもMRIやレントゲン撮影を行う際には必ず入れ歯を外しましょう。
そして、金属のある製品は入れ歯だけでなく、アクセサリー、かつら、腕時計などすべて外してきちんと診断を受けましょう。
(文:広田)