皆様こんにちは。
突然ですが、定期検診で「虫歯になりかけています」「虫歯です」と言われた際に
どういった治療方法を思い浮かべるでしょうか?
また、その際今後の歯の寿命について考えたことがあるでしょうか?
「虫歯になったら歯を削って埋めればいい」
「一度虫歯の治療をすれば今後再発することはない」などと
お思いの方が多くいらっしゃるかと思います。
しかし、それは大きな間違いなのです。
また、上記のワードの中で、歯の寿命を決定的に短くするワードが潜んでおります。
そのワードは、普段の診療の中で何気なく行ってしまっていることなのです。
そのワードを避けるような行動をするだけでも、長期的に見てより長く
自分の歯をつかって食事等たのしむことができるのです。
そこで今回は、下記の様々な観点から歯と補綴物の寿命についてお話していこうと思います。
前置きでお話しました、歯と補綴物の寿命を決定的に短くするワードですが、
それは、「歯を削ること」です。
もちろん、むし歯になってしまった後の治療はその部分を削って埋める治療法になりますが
一度歯を削ってしまった歯は、削っていない歯よりもより虫歯になりやすくなるため、注意が必要になります。
皆さんのなかでも、「一度治療したところが虫歯になった」と
いう方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
一度治療したところが再度虫歯になってしまうことを「2次カリエス」と呼びますが、
この2次カリエスが30年以内に起きる確率は約80%といわれています。※参考あり
ここからは、そんな2次カリエスをふせぐために
2次カリエスの原因と、歯の寿命を延ばすことにつながる対策についてお話してまいります。
2次カリエスの原因は大きく分けて以下の2つになります。
①材質の劣化によりすきまができる
②保険素材と自費素材でことなる接着方法
それぞれ解説してまいります。
保険適応でできる素材として挙げられるのが「銀」などの金属や
「レジン」とよばれるプラスチックに近い素材になります。
いずれも表面がざらざらしていたり、レジンに関しては表面に無数の穴が開いており、
そこから唾液や汚れが入り着色、変形してまいります。
また、金属も1日に最大60kgほどの圧力がかかるとされている口の中で、形が変形します。
その変形してできたすきまから虫歯菌が侵入し、知らない間に虫歯になってしまっている、といったことがおこります。
つまり、「歯を削ること」は虫歯菌が歯の内側にいくための道筋を作っていることにほかなりません。
保険診療は素材の表面の凸凹のなかに国から指定された保険適応の
セメントが流れて「一時的に」接着するのに対し、セラミック製品は
表面のツルツルさは保ちながら、さまざまな処理を施して、歯と一体化するように丁寧に接着していきます。
つまり、保険素材の場合は、使い続けることによって変形が起き、そこから虫歯菌が侵入したりしてしまいます。
いかがでしたでしょうか。
今回は、歯の寿命を圧倒的に短くする行動について解説いたしました。
次回は、歯の寿命を延ばすためにどうしていくべきかといった
アクションプランについて解説してまいります。
1日でも長く自分の歯を使っておいしいものを食べることができるよう
歯磨き、クリーニング等改めて見直すきっかけづくりになれば幸いです。
(著者:落田)
【参考URL】
セラミックは二次カリエスリスクが低いのはなぜ?
→https://happiness-kawanishi.jp/archive/433/