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2022年03月18日【健口サプリ #10】幸せを呼ぶ笑顔のつくり方

皆さん、こんにちは。
歯科衛生士/表情筋トレーナーの内田佳代です。

前回は、「二重顎は予防できる!フェイスラインのたるみ撃退!」ということで、正しい舌の位置と舌のエクササイズをお知らせしました。
舌ぐるぐるエクササイズ、やってみましたか?フェイスラインをスッキリさせるためには、いかに筋肉に正しく負荷をかけられるかが重要ですので、丁寧に行ってみてください。

今回は、「幸せを呼ぶ笑顔のつくり方」ということで、笑顔と脳の関係や口角を上げるエクササイズについてお知らせします。

笑顔に自信が持てない理由の1つは「正しい笑顔」というのを知る機会が無いからでしょうか。どんな状態がキレイに見えているのか、基準がわからない方が多いと思います。また、自分はそれができているのか判断できないというのもあるでしょう。

文字に正しい文字の書き方、キレイな文字の基準があるように、笑顔をつくる時にも正しい場所への力の入れ方や筋肉の動かし方があり、キレイに見える笑顔のポイントがあります。「笑顔をつくる」という表現は、作り笑顔を連想させてしまいイメージが良く無いかもしれません。しかし、美しい笑顔を手に入れるには、文字の練習と同じく正しい筋肉の動かし方や力の入れ方を知り、それができるまで練習する必要があります。

今、みなさんはペンを持てば、書きたい文字を何も考えずに書くことができると思います。文字を覚えたての頃はどうだったでしょうか?鉛筆の持ち方、力のかけ方、枠からはみ出さないように書くバランスなど、何度も練習しながら学びましたよね。

右利きの方が、左手で文字を書けないのは、左手に書く機能がないわけでなく、左手の筋肉の動かし方や力のかけ具合が分からず、ペンをしっかり持つことができない、文字をスムーズに書くことができないだけのはずです。顔の筋肉も同じです。自分の思い通りにならないのは、どの筋肉にどの程度力をいれたら良いか理解していないとともに、それをできるまで練習していないからできないのです。

鏡を見て、何度も練習することで、考えなくても自然な笑顔ができるようになります。
最初は「笑顔をつくる」ことから学び、筋肉の正しい動きを覚えたら、自然に楽しい時は意識しなくても自分が思った通りに筋肉が動くようになります。そのためには、繰り返しの練習と鏡で自分の筋肉(笑顔)をしっかり確認する必要があります。

あなたの笑顔はどのタイプ?

キレイな笑顔を手に入れるためには、現状を知ることが大切です。今のあなたの笑顔は、6つのうちどれに当てはまるか確認しましょう。

鏡の前でいつものように笑ってみましょう。笑った時の唇の形と、歯の見え方で当てはまるものを選んでみてください。

 

鏡で確認したご自身の口もとは、どの形に一番近いですか?

目指すは①のパーフェクトスマイルです。

また、キレイな笑顔には、5つのポイントがあります。

・口角が左右対称にななめ上にあがっている
・歯ぐきが見えすぎない
・上の歯だけが左右対称に見えている
・唇が三日月を横にしたような形になっている
・目尻が下がる

この笑顔の5つのポイントを押さえることができれば、あなたも“笑顔美人”間違いなしです。

今回は、笑顔美人に近づくための2つのエクササイズをご紹介します。

空気プクプクエクササイズ
笑顔のポイントの1つは、左右対称に歯が見えることです。顔の筋肉も左右対称でないと歯も左右対称には見えません。空気を部分的に入れて、鍛えていくエクササイズです。

(1)右の頬だけに思いっきり空気を入れて4秒キープ
空気で皮膚を押すくらい、ぐっと思いっきり空気を入れます。空気で頬がはち切れてしまうのでは?というくらい力を入れてください。唇の力が弱いと「プッ」と空気がもれてしまいますので、もれないように唇にも力を入れます
(2)左も同じようにおこないます
(3)上だけに空気を4秒いれます
鼻の穴を大きく膨らませる感じで行います。口の中全体が膨らむのではなく、上唇のあたりのみ空気を入れましょう。ほうれい線が消えるくらい膨らんでいればOKです
(4)最後に下だけ空気をいれて4秒キープ
顎のところには空気が入るスペースが少ないので入れにくいかもしれません

(1)~(4)まで、右・左・上・下の順番で4秒間グーーッと伸ばしながら、朝晩3セット行います
部分的に空気を入れるのが難しい方は、お風呂で水を口に含んで、水を1つの場所に集められるよう練習しましょう。

左右差などはありませんか?どの部分もおなじようにできれば、表情筋を部分的に動かせることになります。エクササイズに夢中になって、呼吸を忘れないようにしてください。鼻で上手に呼吸をおこないましょう。

スムーズにできるようになったら、今度は4秒伸ばしていたのを1秒ずつ右に4回、プクプクと力を入れたり抜いたり繰り返し行ってください。1回ずつ思いっきり力を入れて行うのがポイントです。空気をプクプクする際に、顎を動かないように気をつけてください。噛むように顎を動かして空気を送り込むのではなく、顔の筋肉だけで空気を移動させてください。

リフトアップエクササイズ
笑顔の際に使う筋肉や力を入れる場所をしっかり意識しながら口角を上げるエクササイズです。

(1)「イ」の口で、頬骨の周りに力が入っていることを意識しながら、4秒間口角を上げる
(2)同様に「ウ」の口の形をつくって4秒。その際、唇を裏返すくらい前に出しましょう
(3)最後に再び「イ」の口を作り4秒。鏡で確認し、できていたら脱力

1日1回3~5セットを目標に 必ず鏡を見ながら行いましょう。

エクササイズの注意事項

姿勢が悪くならないように気をつけましょう。
真剣に行うと呼吸が浅くなったり、止めてしまったりしがちなので、呼吸も意識しながら行いましょう。
顎や歯に痛みや違和感が出た場合は、中止をしてください。
ただ回数を行うことに意識をするのではなく、1回1回丁寧に行ってください。回数よりもいかに筋肉に正しく負荷をかけられているかが重要です。

笑顔をつくると楽しくなる 

表情筋の動きと幸福感はとても密接な関係があり、口角を上げることで、意欲や快感の感情を司る「ドーパミン」の分泌が活発になり、抗うつ効果が得られたと研究結果も報告されています。これは、感情が伴っていなくても、笑顔をつくるだけで幸福感を得た時や「楽しい!」と感じた時と同じ反応が脳に起こることを意味しています。

笑顔をつくることは、自分自身の心と体を「幸福感を得た状態」と同じようにしてくれるのです。緊張しているときやモヤモヤしているとき、リフトアップエクササイズで笑顔の練習とともに気分転換するのはいかがでしょうか?

 キレイな笑顔を目指したい方、口角をよりUPしたい方は、毎日の生活の中でしっかり口元を動かすことや食事の際にしっかり咀嚼することに加え、エクササイズを取り入れていただけると効果的です。鏡を見ながら、どこの部分に力を入れれば口角が上がるのか確認しながらエクササイズをやってみてください。

 

次回の健口サプリは『健康寿命を伸ばすオーラルフレイル(口の衰え)対策』についてお知らせします。

 


内田佳代(うちだ かよ) 歯科衛生士・表情筋トレーナー
東京医科歯科大学歯学部附属歯科衛生士学校卒
早稲田大学大学院創造理工学研究科修了 経営工学修士
「噛むこと」を意識させる、歯科衛生士ならではの表情筋エクササイズ、口元からの美を提案し、全国各地で講演・セミナー開催。ミスユニバース地方大会セミナー担当。NHK「きれいの魔法」など美容番組・雑誌等へ多数出演。ぶんか社「ガム小顔ダイエット」監修。表情筋エクササイズDVD「笑顔づくり編」「スッキリ小顔編」も好評。