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2021年09月17日【健口サプリ #4】全世界で最も蔓延している病気「歯周病」の原因と検査

皆さん、こんにちは。
歯科衛生士/表情筋トレーナーの内田佳代です。

前回は、「大人のむし歯予防の3つのポイント」ということで、むし歯の予防方法についてお知らせしました。今回は、「歯周病の原因と検査」についてお知らせします。

前回までの復習です。
口の中の二大疾患は、「むし歯」と「歯周病」でしたね。そして、むし歯予防には、3つのポイントがありました。
【ポイント1】毎日の歯磨きに加え、フッ素をうまく利用しよう
【ポイント2】食事の頻度や甘いものを食べる回数など生活習慣を見直そう
【ポイント3】定期的に歯科検診を受け、プロによるチェックとクリーニングを行おう
※本ページでは、フッ化物、フッ素化合物を「フッ素」と表現しています。

どうですか? 実践していただけましたか?

それでは、歯周病についてお知らせします。
「歯周病」というと、歯ぐきの病気と思われがちですが…
もちろんそれも間違いではありませんが、正しくは歯を支える骨の病気、すなわち「歯槽骨」が溶けてしまうことで進行する病気です。

むし歯が「歯の病気」であるのに対し、歯周病は「歯の周りを支える組織の病気」です。歯周病は、成人の8割が罹っている病気でもあり「全世界で最も蔓延している病気」としてギネスブックに載るほどです。

歯周病の原因は、プラーク

歯周病を起こす原因は、プラーク(歯垢)です。プラークは、食べかすとは違い生きた細菌の塊で、ほとんどが酸素の少ないところを好むため、歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)に潜んでいます。そして、プラークは毒素を出します。その細菌が出す毒素により、歯ぐきに炎症が起こってしまいます。

歯周病の原因はプラークですので、その原因となるプラークを取り除くことが最も大切です。プラークが長期間付着した状態でいると、唾液に含まれるカルシウムなどにより石灰化し歯石になります。プラークは、ブラッシングで除去することができますが、歯石はご自身で取り除くことはできません。

歯石が歯周病の直接の原因になるわけではありませんが、歯石の表面はザラザラしており、より一層プラークが付きやすい環境をつくってしまいます。プラークは、物理的な除去が一番効果的ですので、日々のブラッシングとご自身では落とせない部分は、プロによる掃除、すなわち歯科医院でのクリーニングを行うことが重要です。

また、口腔内の環境や生活習慣なども、歯周病の間接的な原因となります。

歯周病の進行と検査

歯周病の進行ですが、突然骨が溶け始めるわけではありません。最初に、歯ぐきの炎症からはじまる「歯肉炎」が起こります。この時はまだ、歯ぐきの炎症だけで歯槽骨には影響はしません。しかし、適切な処置が行われないと、その後歯ぐきの炎症だけにとどまらず、歯槽骨(歯を支える骨)が溶け始める「歯周炎」になります。

歯周病は、初期の段階では自覚症状がほとんど出ないのが特徴です。歯周病の検査を行うことで、どの程度進行しているか知ることができます。

歯周病の検査は、歯周ポケットの深さを調べるプロービング検査(イラスト)、エックス線写真によって歯槽骨の状態を調べるレントゲン検査などがあります。

 

 

歯周病になっていたとしても、歯肉炎の段階で正しいブラッシング方法を身につけ、歯石除去などの治療を受けることで、進行を食い止めることができます。また、歯周炎も歯石除去や外科処置を受けることで、同じく進行を止めることができます。

ただし、失われた骨が戻ることわけではなく、治る(病気になる前の状態に戻る)ことはないので、その後は進行&再発しないように適切なケアをする必要があります。

 

歯周病の早期発見は、ブラッシング時の出血や歯ぐきの腫れをチェック

歯磨きをしていると、たまに血が出るという方いませんか??
歯周病の最初のサインは「歯ぐきからの出血」です。歯ぐきに炎症が起こっているので、ブラッシングにより歯ぐきから血が出ます。ブラッシングのたびに出血する場合は、早めに歯科医院を受診することをお勧めします。

一度、鏡でご自身の歯ぐきの色や形をチェックしてみてください。
健康的な歯ぐきは、うすいピンク色をしており歯と歯の間の歯ぐきは三角形になっています。

・赤っぽい
・ブヨブヨしている
・歯と歯の間の歯ぐきが丸みをおびている
上記のような歯ぐきは、炎症が起こっている可能性があります。

また、歯周病の原因菌は口臭の原因となる揮発性硫黄化合物を発生させるため、強い口臭があることも特徴です。歯周病による臭いの表現として、タマゴや玉ねぎが腐ったような臭いや、生ごみのような臭いと表現されることがあります。

「歯ぐきから血が出る」「口臭が気になる」という方、もしかしたら歯周病かもしれません。
歯科医院で歯石を取ったのはいつですか?しばらく歯石を取っていない方は、ぜひ歯科医院で歯周病の検査およびクリーニングをしてもらってくださいね。

 

次回の健口サプリは『歯周病の治療の流れと進行させない3つのポイント』についてお知らせします。

 


内田佳代(うちだ かよ) 歯科衛生士・表情筋トレーナー

東京医科歯科大学歯学部附属歯科衛生士学校卒
早稲田大学大学院創造理工学研究科修了 経営工学修士

「噛むこと」を意識させる、歯科衛生士ならではの表情筋エクササイズ、口元からの美を提案し、全国各地で講演・セミナー開催。ミスユニバース地方大会セミナー担当。NHK「きれいの魔法」など美容番組・雑誌等へ多数出演。ぶんか社「ガム小顔ダイエット」監修。表情筋エクササイズDVD「笑顔づくり編」「スッキリ小顔編」も好評。