皆さん、こんにちは。歯科衛生士/抗加齢指導士の内田佳代です。
前回の噛む噛むアンチエイジング#9では、「口もとのゆるみは老いの元」ということで、フェイスラインの衰えは、舌の筋肉が弱ってきたサインだとお知らせしました。
舌の位置の確認や、舌のエクササイズをしてみましたか??
今回は、ほうれい線や頬のたるみの予防についてお知らせします。顔のたるみや老化のお悩みの1番は「ほうれい線」です。とにかくほうれい線が現れると老けた印象になります。
ほうれい線のお悩み解決についてネット検索すると、ヒアルロン酸を注入や糸リフトなど美容外科や皮膚科での処置が多くでてくるかと思います。
深く刻まれたシワを消すことは非常に難しいため、早い段階での予防が欠かせません。エクササイズで深いシワを完全に消すことはできませんが、予防策を講じ、たるんだ筋肉を鍛えることで、ある程度の改善につながります。
マッサージでも、どうにもなりません。一時的にリンパや血液の流れがよくなって顔が引き締まっているだけですので、対策としてはおすすめできません。
また、顔の老化のメカニズムの回でも「肌は触らないが基本!」とお伝えしている通り、お肌は触ることで小皺ができてきます。ゴリゴリとローラーなので顔をマッサージなどは避けるようにしましょう。
今まで「噛む噛むアンチエイジング」ということで、老化についてや噛むことについて色々とお知らせしてきましたが、ほうれい線予防に一番重要なのは何だと思いますか?
ほうれい線の予防には、咀嚼筋を鍛えることです。
くどいようですが、一番の予防策は毎日の食事の時にしっかり噛むことなのです。とはいえ、忙しくてなかなか食事時間を長く取れない方には、ガムを使ったエクササイズを紹介します。どうしても噛みやすい方ばかり使ってしまう「偏咀嚼」の方にもオススメのエクササイズです。
粒ガムなら2粒、板ガムなら1枚用意しましょう。少し噛んで、ガムが柔らかくなったらエクササイズスタートです。
※噛むときは、口は閉じましょう。
(1)右の奥歯で10回ガムを噛みます
(2)左の奥歯で10回同じように噛みます
(3)右の小臼歯で10回噛みます
(4)左の小臼歯で10回噛みます
(5)さいごに前歯で10回噛みます。
1日1〜2セット行うと良いでしょう。咀嚼筋に適度な負荷をかけることが重要です。エクササイズでは、大袈裟に大きく口を動かし、しっかり顔の筋肉が動いていることを意識しながら行ってください。
次に紹介するのは「ほうれい線グイ出しエクササイズ」です。
ほうれい線が刻み込まれるのは、頬のたるみが原因です。舌の筋肉を鍛えつつ、頬の周りの筋肉を鍛えていきましょう。けっこうキツいエクササイズになりますので、まずは、こちら( 【健口サプリ#9】)のページで紹介しているエクササイズを行ってからチャレンジしてみてください。
(1)顔を15度程度斜め上に上げます。首を長く伸ばす感じで姿勢をよくします。
(2)舌を右斜め上、ほうれい線を押しながら舌が一番遠くに行くようグイっと押し8秒キープします。
(3)左側も同じようにグイッと舌で斜め上の頬を押し出し8秒キープ
顔を斜め上に上げながら行うことで、首の筋肉も伸ばされます。そのため、首のシワ改善のエクササイズにもなります。
ガムを使ったエクササイズは、普段しっかりお食事をしている方ももちろんやっていただけるエクササイズです。しっかり口もとをうごかしながらガムを噛むことで、舌の筋肉も噛む時に動いていることがわかると思います。少しオーバーに噛む動作をすると、より口もとの筋肉が動きます。
ガムを噛むことで唾液も出ますので、ちょっと口寂しい時にやってみてはいかがでしょうか。ただし、クチャクチャと音を立てて周りの人の迷惑にならないように、しっかり口は閉じて行ってくださいね。
次回の噛む噛むアンチエイジングは「目もと・口角のたるみ撃退!エクササイズ」についてお知らせします。
内田佳代(うちだ かよ) 歯科衛生士・日本抗加齢医学会認定 抗加齢指導士
東京医科歯科大学歯学部附属歯科衛生士学校卒
早稲田大学大学院創造理工学研究科修了 経営工学修士
「噛むこと」を意識させる、